嘉穂劇場の運営NPOが解散へ 飯塚市に譲渡見通し

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徳山徹
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 江戸時代歌舞伎小屋様式を備えた国の登録有形文化財で、著名な歌手や俳優も舞台に立った福岡県飯塚市芝居小屋嘉穂劇場」を運営する認定NPO法人が17日、解散を決めた。

 劇場は市に無償譲渡される見通しだが、再開の時期は未定で、当面は閉館となる。

 嘉穂劇場は1922(大正11)年に地元事業者らが設立した「中座」が前身で、31年にできた。

 2003年7月の水害で壊滅的な被害を受けた後、個人経営からNPO法人となり、寄付や公的助成を受けて復旧し、運営を続けてきた。

 14年に5万7千人を超えた来場者が19年は2万7千人に減り、20年は新型コロナ禍で8600人に落ち込んだ。

 老朽化した設備の改修に多額の資金が必要だが「コロナ禍で見通しが立たない」(伊藤理事長)として、昨年11月の理事会で解散の方針を決めた。

 土地と建物の所有権は年内に飯塚市に移る見通し。市は運営方法などを決めた条例案や維持管理のための予算案を市議会に出す予定だが、現時点では具体的な再開の時期や運営の方針などは未定という。

 50年近く劇場の運営に携わってきたNPO理事長の伊藤英昭さん(72)は、これを機に身を引くと決めた。

 劇場との出会いは1973年。市内の近畿大第二工学部(当時)に助手として赴任し、知人の紹介で劇場脇の建物に下宿。そこは劇場の寮でもあり、劇場スタッフも住んでいた。

 故・伊藤隆氏が1931年に…

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