救急車の到着遅れ、公表せず 消防本部が名前聞き間違う

斯波祥
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 埼玉県の富士見、ふじみ野、三芳の2市1町でつくる入間東部地区事務組合消防本部で今年3月、救急出動の際に通報者の名前を聞き間違えたために救急車が行き先を誤り、通常ならば10分ほどで到着するところを30分以上かかっていたことが関係者への取材でわかった。同消防本部はこの事案を公表していなかった。

 同消防本部などによると、3月4日深夜、胃痛で吐血した富士見市の男性(74)から119番通報を同消防本部が受けた。出動する救急車に聞き間違えた男性の名前を伝えたため、救急車は男性宅付近を探したがたどり着けなかった。

 その後、男性から再度通報があり正しい住所と名前が判明。救急車は出動から約32分後に男性宅に到着し、男性は病院に搬送され入院した。同消防本部の大野一郎消防総務課長は「今回は公表の必要がないと判断した。症状が悪化した場合などは公表しなくてはいけないという考え方はもっている」と話した。(斯波祥)