名人戦の会場、実は公募制 「3度目の正直」実った山村

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滝沢隆史
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 将棋の渡辺明名人(37)に斎藤慎太郎八段(28)が挑戦する第79期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第4局が19、20の両日、長野県高山村で指される。渡辺名人が2勝1敗とリードし、シリーズの行方を決める重要な一局だ。名人戦が村で開催されるのは珍しく、老舗旅館の社長の「三度目の正直」で実現した。

 対局の舞台は、森鷗外や与謝野晶子らも訪れたという創業200年以上の山田温泉の旅館「藤井荘」だ。将棋のルールはほとんど知らないという藤沢晃子社長(53)が誘致した。名人戦は開催地を公募で決めており、県内では2016年の松本市以来になる。

 最初の挑戦は3、4年前だった。東京出身の藤沢社長が結婚して藤井荘に来た30年ほど前は、温泉街に活気があった。名人戦を誘致してにぎわいを取り戻そうと勇んで応募したものの、あえなく落選。「応募への問い合わせもなく、木っ端みじんに砕かれた」という。

村一丸で再応募、選ばれたものの…

 だが、藤沢社長はあきらめなかった。

 当時の名人就位式に参加し…

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