芦屋のモダニズム建築をバーチャル散策

松永和彦
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 兵庫県芦屋市内にある三つのモダニズム建築が、スマートフォンやパソコンから「散策」できるようになった。3DやVR(バーチャルリアリティー、仮想現実)を駆使して、芦屋の誇るモダニズム建築物を世界発信しようと、官民タッグでつくりあげた。

 公開されているのは、国の重要文化財に指定されているヨドコウ迎賓館(旧山邑家(やまむらけ)住宅)のほか、ともに国の登録有形文化財の旧芦屋郵便局電話事務室(芦屋モノリス)と旧芦屋市営宮塚町住宅。1924年に建てられたヨドコウ迎賓館は、米国の建築家フランク・ロイド・ライト(1867~1959)の設計。装飾模様を彫り込んだ大谷石が随所に使われている。

 VRサービス事業を手がけるハコスコ(本社・東京都渋谷区)が、これらの建築物に着目。市に協力を呼びかけ、同社や市教育委員会などでつくる制作委員会が立ち上がり、バーチャルで散策できるようにした。

 スマホやタブレットでQRコードを読み取ると、それぞれ2種類の映像が視聴できる仕組み。パソコンの場合は、ハコスコのサイト(https://hacosco.com/ashiyakindai/別ウインドウで開きます)から視聴できる。専用のVRゴーグルがあれば立体的な映像も楽しめる。

 1種類は、建築物の外観をドローンで撮影した複数のデジタル画像を組み合わせ3D化した映像。解説付きの映像が流れ、様々な角度から外観を見ることができる。

 もう1種類は、画面を押して移動することで、建築物の外観や内部を自由にバーチャル散策できる。

 市教委の担当者は「映像で見学し、コロナ禍が落ち着いた頃に実際に足を運んでもらえれば」。QRコードは市のホームページで公開している。問い合わせは、市教委生涯学習課(0797・38・2115)へ。(松永和彦)

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