GDP年率5.1%減、3四半期ぶりマイナス 1~3月

古賀大己
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 内閣府が18日発表した2021年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(20年10~12月期)より1・3%減り、3四半期ぶりのマイナス成長になった。年率換算は5・1%減。新型コロナウイルス対策で年初に出された2度目の緊急事態宣言で、再び国内の経済活動が大きく制約されたことが響いた。

 最大の原因は、GDPの半分以上を占める個人消費が1・4%減と落ち込んだことだ。新型コロナが再拡大し、1月8日から首都圏4都県で2度目の緊急事態宣言が始まった。飲食店の営業時間の短縮や住民への不要不急の外出自粛が呼びかけられ、外食や宿泊、娯楽などサービス分野を中心に消費が抑え込まれた。

 個人消費と並ぶ内需の柱である設備投資も1・4%減少した。テレワーク在宅勤務)できる環境を整えるためのIT投資などで大きく伸びた前期に比べ、通信機器や自動車関連の投資が減速したという。

 政府支出は昨年末以降、政府が観光支援策「Go To トラベル」を全国停止したことや、感染を恐れて高齢者らが医療機関の受診を控えて医療費が減ったことで、1・8%減と4四半期ぶりに減少に転じた。

 一方で、輸出は2・3%増と伸びた。コロナ禍による経済の落ち込みから立ち直りつつある米国、中国向けを中心に、自動車や電子部品などの輸出が堅調だった。ただ、2けた増だった前期に比べると減速しており、輸入は4・0%増で大きくは減速せず、外需全体ではGDPを押し下げることになった。

 物価変動を反映した名目GDPは前期比1・6%減、年率換算で6・3%減だった。(古賀大己)

20年度は戦後最悪4.6%減 リーマン・ショック超す

 今回の1次速報をもとに算出した20年度の実質GDPも発表され、前年度比4・6%減となった。新型コロナウイルスの影響を1年を通して受けた年にあたり、下落幅は比較可能な1995年度以降で最大で、事実上、戦後最悪の落ち込みとなった。これまではリーマン・ショックが起きた08年度の3・6%減が最大だった。

 消費税率が10%にあがった影響でマイナス成長になった19年度から2年連続のマイナス成長となる。2年連続のマイナスも、年度をまたいでリーマン・ショックの影響を受けた08、09年度以来11年ぶりとなる。