ガザ住民「世界の終わりのよう」 子ども59人が犠牲に

有料会員記事ガザ情勢

エルサレム=高野遼、清宮涼 ニューヨーク=藤原学思 聞き手・高野遼
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 イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区の武装勢力との軍事衝突が始まって17日で1週間がたった。ガザ保健省によると、ガザ地区では17日昼時点で、200人が死亡した。イスラエル軍による空爆は市街地にも及び、子どもを含む犠牲者が増え続けている。

 ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスはロケット弾の発射を続けており、イスラエル側の死者も10人となっている。米国やアラブ諸国が停戦を呼びかけるものの、双方には攻撃を止める様子はみられない。

 最も犠牲者の多いガザ地区では、イスラエル軍の空爆により大規模な被害が続いている。死者200人のうち、子どもが59人で女性が35人。負傷者は1305人にのぼる。

 特に15日夜から16日にかけては中心地であるガザ市近くの市街地などに空爆があり、これまでで最多となる42人が死亡した。ガザ保健省は「イスラエル軍は、人口が密集した住宅地を攻撃しており、4万世帯が避難所にいる」として、新型コロナウイルスの感染拡大にも懸念を示している。

 一方、この1週間でガザ地区からはハマスなどが約3100発のロケット弾をイスラエル側に向けて発射した。イスラエル軍は1日当たりの数として史上最多だとしている。大部分は防空システムで迎撃されたが、15日にもテルアビブ近郊で1人が死亡したほか、負傷者や建物への被害も続いている。

 ネタニヤフ首相は16日、「テロリストへの攻撃を全力で続けている。我々はハマスによる耐えがたい攻撃に対し、非常に重い代償を与えている。無関係の人の負傷は最小限に抑える努力もしている」と述べた。(エルサレム=高野遼、清宮涼

「人間の盾」利用していると主張

 空爆を続ける最大の理由について、イスラエル軍は市民を無差別に危険にさらすロケット弾攻撃を止めるためだとする。軍によると、17日時点で約3150発のロケット弾がガザ地区から発射された。防空システム「アイアンドーム」が9割を迎撃したとしているが、イスラエル側の死者は10人に上る。

 一方、ガザ地区での死者は17日昼までで200人。死者には子ども59人や女性35人が含まれる。市民の犠牲が多く、強い批判を呼んでいる。国際法では、戦時中であっても民間人への攻撃を避けることが求められているためだ。

 イスラエル軍は民間人が犠牲となる責任が、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスにあると説明する。ハマスの関係者らが市民の間に身を隠し、民間人を「人間の盾」にしているという主張だ。

 軍は、これまでハマスの「軍事拠点」などとして約1500カ所を空爆。ロケット発射台や、地下トンネルなどが対象だ。アパートや民間施設も攻撃されたが、これらも地下などにハマスの拠点があると主張する。実際にハマスの拠点になっていたかの検証は現時点では難しい。

 空爆前に電話などで警告をし、「市民の被害を最小限にしようとしている」とも訴える。

 ハマスとの攻防は、平時でも散発的に起きている。通常は標的を幹部の自宅などに絞るなど、民間人の被害を抑える工夫をしているとされる。

記事の後半では、空爆を受けたガザ地区に住む人の声や国連安全保障理事会の動きを伝えます。

 だが今回は事態が激化し、ビ…

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