チリの新憲法、人権や格差是正を重視へ 起草議員選出で

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サンパウロ=岡田玄
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 南米のチリで、新憲法を起草する制憲代表者会議の議員を選ぶ選挙が15、16日にあった。与党など右派系は拒否権行使に必要な議席に届かず、無所属や左派系が多数を占める見通しとなった。ピノチェト軍事独裁政権のもと制定された現憲法に代わる新しい憲法案には、人権の保障や、格差是正に向けた国による再分配の責任などが盛り込まれる公算が大きくなった。

 政治に女性の声が反映されてこなかったとの考えから、制憲会議は男女をほぼ同数にすることが決められている。選挙区内でどちらかの性が多い場合、同数になるように修正する。ただ、この規定により、複数の女性候補が、より得票の少ない男性候補に議席を譲ることになりそうだ。

 チリ政府によると、会議は7月までに発足する。最長1年かけて議論し、新憲法案の承認から約60日後に賛否を問う国民投票が実施される予定だ。

 選管発表や現地メディアによると、開票率99%の段階で、155議席のうち無所属が48議席を獲得する見通し。与党など右派系は37議席にとどまり、会議で拒否権行使に必要な、全議席数の3分の1に届かない。左派系では、過去に政権を担った中道左派系が25議席で、より急進的な共産党などが28議席だった。先住民に17議席が割り当てられている。投票率は約43%だった。ピニェラ大統領は「国民の声に耳を傾けるのは政府の義務だ」と語り、敗北を認めた。

 チリでは2019年、地下鉄…

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