ミャンマー軍、住民を「人間の盾」に 市民側反撃できず

ミャンマーはいま

バンコク=福山亜希
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 クーデターで国軍が権力を握ったミャンマーの西部チン州で15日、国軍と武器を持った市民との間で激しい戦闘が起きた。地元メディアによると、国軍側は拘束した市民らを「人間の盾」として利用した。現地の人権団体は「戦争犯罪だ」と非難している。

 戦闘があったチン州のミンダット地区では、以前から国軍と市民側との衝突が続き、国軍側は13日に戒厳令を発令した。15日は朝から国軍兵士が周辺の民家を相次いで襲撃し、少なくとも市民18人を拘束。街に入る際に自分たちの盾のようにして使ったという。

 武装した市民らは同地区から撤退し、地元メディアに「人間を盾とされて、反撃できなかった。町の人たちを傷つけることはできない」と語った。

 国軍は約20発の砲弾を発射し、家屋などを破壊。SNSには街から煙が立ち上る様子や、大砲や自動小銃を連射する音が響き渡る映像などが拡散し、上空を国軍とみられるヘリが旋回する映像もあった。

 現地の人権団体「政治犯支援協会」によると、ミンダット地区では15日に市民6人が死亡した。クーデター以降、16日までに殺害された市民はミャンマー全土で796人に上る。(バンコク=福山亜希)