入管法改正案、今国会での成立断念 収容対応に批判受け

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 外国人の収容や送還のルールを見直す出入国管理法改正案について、与党は18日、今国会での採決を見送る方針を決めた。秋までには衆院選があるため、法案は廃案となる。自民党公明党は18日昼、幹事長・国会対策委員長が会談し、「これ以上、審議を進めない」ことで一致した。その後、自民党立憲民主党との幹事長会談で、判断の結果を伝えた。

 同法案をめぐっては、3月に名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が亡くなったことへの入管庁の対応に、野党が批判を強めていた。自民と立憲は14日に法案の修正協議に入ったものの決裂した。野党側が、ウィシュマさんが死亡した収容施設におけるビデオ映像の開示を求めたが、自民党がこれに応じなかった。

 立憲、共産など野党3党は14日、衆院の義家弘介法務委員長の解任決議案を出し、法案の採決に抵抗する構えを見せていた。新型コロナウイルスの対応で政権への批判が高まる中、政府与党内からは採決への慎重論もあがっていた。

 同法案は、退去処分が出ても送還に応じない人の収容の長期化を解消するとして、難民認定手続き中の送還停止規定の適用を新たな相当の理由がなければ2回までに制限▽送還妨害行為などに対する退去命令と違反への罰則の新設▽入管当局が選定する「監理人」の監督のもと施設外での生活を可能にする「監理措置」の導入などが盛り込まれている。