第2回核弾頭積める「祖父世代」の爆撃機 操縦席に乗り込んだ

有料会員記事

バークスデール空軍基地〈米ルイジアナ州〉=渡辺丘
写真・図版
米国核戦力 現場から②

連載「米国核戦力 現場から」

米国の核戦力の現状を、最前線の取材で伝える連載です。2回目は60年以上、主力爆撃機として使用されている戦略爆撃機B52の内部に記者が入り、攻撃室などの様子を伝えます。

[PR]

 米南部ルイジアナ州のバークスデール空軍基地で巨大な灰色の軍用機が「キーン」という甲高い音を響かせて離着陸を繰り返していた。十数機が滑走路の傍らで翼を休めているのも見える。米軍の空の核戦力の中核を担う戦略爆撃機B52だ。翼幅約56メートル、8基のエンジンを搭載し、「BUFF」(Big Ugly Fat Fellow デカくて、醜く、太ったヤツ)との愛称で呼ばれる。1955年の導入以来、主力爆撃機の位置づけは変わっていない異例の長寿機だ。

写真・図版
米南部ルイジアナ州のバークスデール空軍基地に駐機する主力爆撃機B52=2021年3月4日、渡辺丘撮影

 米空軍が保有する76機のB52のうち、約50機がこの基地を拠点とする。残りのB52は、北部ノースダコタ州のマイノット空軍基地に配備されている。

 「我々はアジアでも中東でもどこでも行く。明日あるかもしれない戦争のために、今日も訓練している。(導入から)100年も改良して飛び続けようとしている。航空史に残る偉業だ」

 滑走路そばに立った部隊指揮官のマシュー・マクダニエル大佐(45)は誇らしげにそう言った。自身もB52に乗り、イラクアフガニスタンでの戦争に従軍した。

写真・図版
バークスデール空軍基地

 5人乗りのB52は31トン超の爆弾やミサイルなどを搭載でき、最大航続距離は1万4千キロ超。空中給油を受け、世界中に展開できる。昨年、グアムなどに常駐するのではなく、米本土の基地を拠点に、中国や北朝鮮、イランなどを牽制(けんせい)する機動的な運用に切り替えた。

 マクダニエル大佐に「B52が搭載可能な核弾頭は基地内のどこにあるのか」と聞くと、「あるともないとも言えない。それは秘密だ」とけむに巻いた。そして、こう言った。「我々はふだん、核弾頭を積んで飛んではいないが、命令に備えて常に準備している」

記事後半では、記者がB52の機内に実際に入ります。パイロットの生の声や、米国の核戦略が抱える問題点などを紹介しています。動画ではB52の着陸する様子や連載1回目で記者が訪れたICBMの発射施設の内部をご覧になれます。

【動画】米国・核戦力の現場=渡辺丘撮影

 滑走路の近くに、天井までの…

この記事は有料会員記事です。残り2016文字有料会員になると続きをお読みいただけます。