娘の生理、気づかぬまま… 妻を亡くした父の葛藤

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杢田光、田中ゑれ奈
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 「オトナの保健室」では、「性教育」をシリーズで取り上げてきました。「性の正しい知識を子どもに伝えるのは大切。だけど……」。葛藤を抱えながら、家庭や学校で子どもたちと向き合う保護者や先生の声を紹介します。杢田光、田中ゑれ奈)

洗濯物をたたんでいた母が

 〈「娘とは昔も今も、性の話はしない」。自営業の男性(66)は言います〉

 娘が10歳の頃、妻が亡くなりました。僕は仕事で忙しく、精神的につらかったこともあって、子どもらとほとんど会話した記憶がありません。母が週1回ほど来て、世話してくれていました。

 ある時、洗濯物をたたんでいた母が娘に「生理があったの?」。娘も軽い調子でうなずきました。生理用の下着をいつ買ったのか、僕は全く気づかなかったし、そろそろ必要ということも頭の片隅にもなかった。先生か友達、友達のお母さんが相談に乗ってくれたのでしょうか。娘は特に困っている様子には見えませんでしたが、父親として無力さを感じ、言葉が出ませんでした。「お父さん、何かすることあるか」とも聞けませんでした。

 僕自身、性をタブー視する世…

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