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5種類の接種機会、混乱懸念も 大阪市の高齢者ワクチン

添田樹紀
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 大阪市では17日、電話やインターネットによる高齢者向け接種の予約が始まった。市内の高齢者(約71万人)の接種機会は最終的に5種類にのぼるため、混乱が生じる懸念もある。

 5種類は、①政府設置の大規模接種センターでの集団接種、②市内のかかりつけ医による個別接種、③市内の区民センターなど30カ所での集団接種、④市設置の大規模接種会場での集団接種、⑤大阪府が設置を検討中の大規模接種会場での集団接種。

 17日はこのうち、①②③の予約が始まった。予約には市から送付された接種券が必要だ。

 ①の政府の大規模接種センターは、大阪府立国際会議場(同市北区)に設置され、24日から接種が始まる予定。17日は準備状況が報道各社に公開された。

 自衛隊の担当者が、接種を担う自衛隊の看護官約70人と民間の看護師約90人に対し、接種の流れや勤務形態を説明。受け付けや接種前の問診を行う場所には椅子や間仕切りが設置されていた。

 このセンターでの接種の予約は、今年度中に65歳以上になる大阪市内の高齢者を対象に始まった。娘に予約をしてもらったという同市西区の男性(73)は、駐輪場があるかを確かめるために現場を訪れた。「予約できて良かった。早く感染拡大を止めるにはワクチン接種は必要だ」と話した。

 ②のかかりつけ医による個別接種は、最終的に市内の病院・診療所など1200カ所以上となる見込み。医療機関に直接予約する。

 市によると、③の区民センターなどでの集団接種は、同日夕には24~30日の約1万5千人分の予約枠がすべて埋まった。②③とも85歳以上(約11万人)から始まり、年齢層ごとに段階的に広げていく計画だ。

 市は市民への接種を加速するため、6月以降にインテックス大阪(同市住之江区)に独自の大規模接種会場を設置し、1日最大3500人への接種も目指す。接種を担う医師は最低でも50人必要だと見込み、17日から募集を始めたが、同日時点で500人以上から応募があったという。

 市によると、市と政府の予約システムはつながっておらず、複数の予約をすることは可能で、防止する仕組みはない。複数予約した上で一部の接種を受けなければ、ワクチンの廃棄につながりかねない。松井一郎市長は「予約は1本に絞って」と呼びかけている。

 大阪府も、府民対象の大規模接種会場を設置する方向で調整している。(添田樹紀)