第3回「原発は町の心臓」 美浜3号機、初の40年超運転へ 

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室矢英樹、佐藤常敬
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原発反対の声を上げる松下照幸さん。奥は関西電力美浜原発=2012年10月4日、美浜町
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 社史「関西電力五十年史」(2002年発刊)はこう記す。「放射線から環境を守る広大な敷地、原子炉を支える強固な地盤、大量の海水が必要」「全面協力の姿勢を示していたことが決め手となった」――。

 大手電力初の原発の地として、関西電力は福井県美浜町を選んだ。日本海を望む砂浜に立つと、岩間の先に美浜原発が見える。1970年、大阪万博の会場に「原子の灯」を送ったことで知られる。

 福島の原発事故を経た今も、住民の多くは原発を支持する。

「だから、再稼働を進める」

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関西電力原子力事業本部前で老朽原発の再稼働に抗議する市民団体=2020年9月28日、福井県美浜町

 美浜原発は「国内初」「国内最悪」と呼ばれる事故を2回起こした。

 91年、2号機で放射性物質に汚染された1次冷却水が漏れ、原子炉の空だきを防ぐ緊急炉心冷却装置(ECCS)が初めて作動する事故が発生。2004年には、3号機の蒸気が噴出し、11人が死傷する惨劇もあった。

 福島の原発事故後、老朽化が進む1号機の建て替え(リプレース)に向けた調査が中断し、定期検査中の1号機に続き、2、3号機も11年に止まった。

 当時町長だった山口治太郎さ…

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