20年度GDP落ち込み戦後最悪 懸念はワクチンの遅れ

新型コロナウイルス

古賀大己
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 今年1~3月期の国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルスの再拡大で日本経済が急減速している現状を浮き彫りにした。内閣府が18日に発表した1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)が、前期(2020年10~12月期)比で1・3%減、年率では5・1%減。3四半期ぶりのマイナス成長となり、20年度の実質GDPも前年度比4・6%減と、事実上、戦後最悪の落ち込みとなった。

 1~3月期は年初から約2カ月半に及んだ緊急事態宣言で、首都圏などでは外出自粛や時短営業が続き、GDPの半分以上を占める個人消費は外食などのサービス分野を中心に1・4%減った。民間予測で増加が見込まれていた設備投資も通信機器や自動車関連の投資が減り、1・4%減だった。

 輸出は中国や米国向けの自動車や半導体製造装置などが伸び、2・3%増だったが、2けた増だった前期からは鈍化。輸入はワクチンなどの医薬品が増えるなどして4・0%増となり、外需全体ではGDPを押し下げた。

 海外の主要国と比べると、日本の遅れが目立つ。ワクチン接種が進んだ米国では、経済活動の再開が進み、1~3月期は年率6・4%のプラス成長。中国も回復の勢いは鈍化したものの、4四半期連続のプラス成長を維持した。

 日本は1~3月期がマイナス成長に逆戻りしたうえ、4月下旬に出した3度目の緊急事態宣言の対象地域を今月12、16日に拡大。感染拡大に歯止めをかけられていない。4~6月期はプラス成長に転じるという見方がいまは多いが、経済活動を左右するワクチン接種も遅れており、感染の広がり次第では、2四半期連続のマイナス成長に陥る可能性も出ている。

 18日には、1年を通じてコロナの影響を受けた20年度の実質GDPも公表され、4・6%減のマイナス成長だった。消費増税で落ち込んだ19年度に続く2年連続のマイナス成長で、下げ幅は比較できる1995年度以来最大となり、事実上、戦後最悪の落ち込みとなった。2年連続のマイナス成長は、リーマン・ショックの影響が続いた08、09年度以来11年ぶりとなる。(古賀大己)

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