企業統治指針3年ぶり改訂 脱炭素・多様性軸に成長促す

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西尾邦明、稲垣千駿、編集委員・堀篭俊材
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 上場企業の行動規範となるコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)が6月、3年ぶりに見直される。「脱炭素」や「多様性」を軸に、持続可能な成長を企業に促す。改訂は、来春に迫った東京証券取引所の市場再編を見すえている。

写真・図版
東京証券取引所=2021年4月22日、東京都中央区日本橋兜町

 改訂は2回目で、企業に「脱炭素」の取り組みを求める。地球温暖化による事業のリスクを分析し、その影響や対策を開示することが柱だ。海外投資家が環境問題への対応を重視していることが背景にある。

 先行する企業もある。百貨店丸井グループは2020年3月期の有価証券報告書から、気温上昇の影響を開示し始めた。台風などによる店舗休業などで50年までに約49億円の損害が出ると試算。再生エネルギーの調達などで収益が悪化する一方、廃プラスチック素材を生かしたカードを使うなどして、環境意識の高い会員獲得などで約74億円の収益機会も見込む。「影響額を出す中で、課題認識の共有が社内で進んだ。投資家との対話にもつながる」(担当者)という。

 新指針には「人権の尊重」や「従業員の健康・労働環境への配慮」も新たに盛り込む。欧米投資家は中国のウイグル族への人権侵害などに厳しい見方を強めており、取引先を含むサプライチェーン(供給網)全体で人権への目配りを求める。

 ダイバーシティー(多様性)の確保も記す。日本企業は生えぬきの男性役員ばかりで同質性が高い傾向がある。女性や外国人、中途採用者の管理職への登用目標を作り、人材の多様化を促す。

 味の素は30年までに女性管…

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