「もらい事故だ」開き直る地方議員 河井事件のけじめは

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東郷隆、大久保貴裕
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 4月の参院再選挙で「政治とカネ」が厳しく問われた広島で18日、議員の疑惑などを調べる県議会の政治倫理審査会が開かれた。買収事件への不信が続く中、現金を受け取ったとされる自民系県議ら13人がどう「けじめ」をつけるのか。注目が集まったが、踏み込んだ発言はなく、辞職表明もゼロだった。背景に次期衆院選への思惑が浮かぶ。(東郷隆、大久保貴裕)

「セレモニーだ」 辞職はみな否定 

 「政治への信頼を損ね、誠に申し訳なかった。深く反省している」。当時現職の政治家では最高額となる計200万円を受け取った元議長の奥原信也県議(78)はこう陳謝した。しかし「領収書を求められず違法な金との認識だった」としつつも、「職務を遂行して政治責任を果たしたい」と辞職は否定した。

 県の政治倫理条例に基づく政倫審は「公正を疑われるような金品の授受」などについて調査し、責任があると認定すれば辞職勧告も出せる。この日、13人は1人ずつ、元法相の河井克行被告や妻の案里氏から現金を受け取った状況などを答えた。一般傍聴は認めず、報道機関にのみ公開された。

 50万円を受け取った下原康充県議(70)は、案里氏が「当選祝い」「陣中見舞い」と名目を二転させ、最後は「奥さんへのお見舞い」として渡されたと説明。「お見舞いと言われ断り切れなかった。すべて妻のために使った」と釈明した。違法性については「司法の場で判断される」と言うにとどめた。

 50万円を渡され、数日後に返金した沖井純県議(60)は「(克行氏は)封筒を置くとすぐ出て行った。とっさに返すのは困難だ」と述べ、「返せば責任を問われない認識だった」と語った。

 委員長の質問に答える形で1人あたり20分の持ち時間があったが、ほとんどが3~5分ほどで終了。大半がこれまでに克行被告らの公判で証言した内容に終始した。政倫審の委員12人は県議が務める。今後、責任の有無を判断するが、克行被告や県議本人への司法判断がない中、複数の委員からは「根拠なしに厳しい判断はできない。セレモニーにならざるを得ない」との声が早くも上がっている。

次期衆院選へ迷走?

 「保守王国」とされる広島の再選挙で野党系に敗北を喫し、自民側は大きなダメージを受けた。それでも出直し感を打ち出せないのはなぜなのか。

 「無理やり押し付けられたの…

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