【詳報】持ち時間は2時間の大差、名人の攻勢しのげるか

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村上耕司 佐藤圭司 村瀬信也 高津祐典
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 渡辺明名人(37)=棋王・王将と合わせ三冠=に斎藤慎太郎八段(28)が挑戦している第79期将棋名人戦七番勝負第4局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、藤井荘協力)は19日、長野県高山村の旅館「藤井荘」で始まった。ここまで2勝1敗とリードする渡辺名人が勝って初防衛にあと1勝と迫るか、斎藤挑戦者がタイに戻すか、注目の一番だ。

拡大する写真・図版渡辺明名人(右)が初手を指し第4局が始まった。左は斎藤慎太郎八段=2021年5月19日午前9時、長野県高山村の藤井荘、迫和義撮影

 対局は持ち時間各9時間の2日制。渡辺名人の先手番で19日午前9時に始まり、夕方に封じ手を行う。20日午前9時に再開し、夜までに決着する見込み。立会人は青野照市九段(68)が務める。(村上耕司)

第79期名人戦七番勝負第4局 大盤解説会(1日目)

18:30

斎藤挑戦者、42手目を封じる

 斎藤挑戦者が42手目を考慮中、午後6時半になった。立会人の青野九段が「定刻になりました。斎藤挑戦者の手番で封じてください」と宣言すると、斎藤挑戦者はすぐに「封じます」と意思表示した。これまでの3局はすべて渡辺名人が封じていたため、斎藤挑戦者は初めて封じ手を行った。

拡大する写真・図版1日目指了図・41手目▲5七金まで

 持ち時間各9時間のうち、消費時間は渡辺名人が2時間59分、斎藤挑戦者は5時間9分。20日午前9時に再開する。

拡大する写真・図版斎藤慎太郎八段(左)が立会人の青野照市九段(右)に封じ手を渡す=2021年5月19日午後、長野県高山村の藤井荘、迫和義撮影

 解説を務める副立会人の広瀬章人八段(34)は「名人の攻めがつながるかどうかが焦点です。挑戦者は、先手に勢いをつけさせないように注意する必要があります」と話した。封じ手は△6四角を第一候補とし、△5五歩や△7五歩も考えられるという。(村上耕司)

17:00

「タイトルとも戦っている」と青野九段

 二人の対局を見守るのは立会人の青野照市九段(68)。対局前夜の開幕式では、両対局者が退場した後、立会人や副立会人らが登壇し、見どころを語ったが、青野九段の話が興味深かったので、ご紹介したい。

 「戦型(予想)とかは若手に譲って、今回の名人戦の感想を言ってみたい」と切り出し、「正直言って、斎藤慎太郎八段が挑戦権を得るまでは素晴らしい将棋で一手も緩みがないような勝ち方をしている感じがあったんですけど」と続けた後、「この名人戦に入ってから、どうなのかな?という感じがします」。

 具体的には「初戦も、勝ったことは勝ったけど、内容は悪くて、粘って粘って勝った感じ。その後の第2局、第3局も、ちょっと一方的に負けたところがあって」と述べる一方、「渡辺名人の方は上り坂。良い感じで来ている」。

 こうした状況になった原因を…

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