OA枠に吉田、酒井、遠藤 五輪サッカー20日発表へ

勝見壮史
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 原則24歳以下で構成する東京オリンピック(五輪)のサッカー男子日本代表で、3人まで認められている年齢制限のないオーバーエージ(OA)枠に、DF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、MF遠藤航(シュツットガルト)が選ばれることが18日、関係者の話で分かった。20日に発表される6月の親善試合のメンバーに入る見込み。

 A代表も兼任で率いる森保監督は「OAを含め、最強のチームを作る」という考えで人選を進めてきた。A代表の主力から候補を選び、日本協会が所属クラブとも丁寧に調整。18日、取材に応じた森保監督は「順調にきていて、ほぼ固まった。五輪本大会で招集可能だと考えている」。

 関係者によると、1次リーグで強豪のフランスメキシコ南アフリカと同組になったことで、守備の強化に重きを置いたという。A代表主将で守備の要である吉田と駒不足のサイドバックを埋める酒井、中盤でボールを奪う力に優れる遠藤に絞り込んだ。

3選手選考の理由は対戦相手

 年齢制限のないOA枠を使って五輪代表の足りない部分を補うのではなく、A代表そのものを作る。そう捉える方が、今回の選考は理解しやすい。過去の五輪代表とは違う背景があるからだ。

 新型コロナウイルスの影響で、東京五輪は1年延期となった。本来ならば、原則23歳以下となる出場資格も1歳繰り上がった。

 「24歳以下はもう育成世代ではない」

 森保一監督はこう話す。A代表に入っていなければならない年齢と考える。だから、今回の五輪代表はA代表を含めた競争だと選手たちに伝えてきた。「昨年東京五輪が行われていれば違うメンバーだった」とも森保監督は話している。

 だからこそ、OA枠もA代表の主力中の主力を選んだ。DF吉田麻也(サンプドリア)は代表の主将で、DF冨安健洋(ボローニャ)とA代表で不動のセンターバックコンビを組む。1対1の守備で抜群の強さを発揮する守備的MFの遠藤航(シュツットガルト)は、今や代表で欠かせない攻守の要だ。この2人で縦の軸は安定する。

 DF酒井宏樹(マルセイユ)は、アフリカ勢とも対等に戦えるほど身体能力が高い。五輪世代で駒不足といえるサイドバックで、3バックならば、最終ラインもサイドもこなせる。フランスで5季にわたってプレーしてきた経験もフランス相手に生きると考慮されたようだ。

 守備的な選手に偏ったのは、1次リーグの組み合わせが影響を与えた。対戦相手は、フランスメキシコ南アフリカ。いずれとも、劣勢も予想される。当初はFW大迫勇也(ブレーメン)らも有力とみられていたが、「守備の選手たちでいくことになった」と関係者は話す。

 森保監督は自陣からパスをつないで攻めるサッカーを目指す。その一方で、守らないといけない場合、しっかりと自陣を固める戦いもいとわない。厳しい1次リーグを突破するために、まずは現実路線のメンバー構成とすることを判断したとみられる。

 攻撃陣に、タレントがそろっている点も大きい。A代表に定着したMF久保建英(ヘタフェ)やMF堂安律(ビーレフェルト)、J1屈指のドリブラーMF三笘薫(川崎)。こうした選手の存在も、決断を後押ししたのだろう。(勝見壮史)