ミャンマーでの「暴力に反対」 函館からも抗議の訴え

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阿部浩明
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 クーデターで国軍が権力を掌握したミャンマーで、民主化を求める学生や市民への弾圧が強まっている。国際社会も有効な手が打てず、犠牲者は増える一方だ。命がけの抵抗を続ける人々に思いをはせ、函館からも心配の声が上がる。(阿部浩明)

 「民政移管から10年。民主化が進展し、経済も発展して、国が良くなっていると実感していただけに残念でならない」

 函館市の大門横丁でアジア料理店「チェーズ」を営むジョー・ザゥミーさん(47)は言う。

 2月初めの国軍クーデター以降、スマートフォンで毎日のようにミャンマーの国情を収集。事態の悪化に胸を締めつけられている。札幌であった抗議デモにも駆けつけ、拘束されている民主化運動指導者アウンサンスーチー氏らの解放を訴えた。

 ジョーさんはミャンマーの最大都市ヤンゴンに生まれ、幼少期から軍事政権下で育った。1988年に起きた大規模デモの記憶は鮮明だ。民主化運動を抑え込もうと軍は無差別に発砲し、多数の犠牲者が出た。「通っていた高校にも軍が入ってきて乱射し、慌てて机の下に身を隠して息を潜めた」

 友だちの中には、抵抗勢力や地下組織に加わる人も少なくなかった。進学を考えていた大学は軍政下でたびたび閉鎖。落ち着いて勉強できる環境ではなかった。

 将来を心配した母に「治安の良い日本」への留学を勧められ、1994年に来日した。都内の専門学校で日本語とデザインを勉強。卒業後は飲食店で働き、16年前に妻の実家がある函館に移住した。

 今では、道内在住のミャンマー人をつなぐ中心的存在の一人だ。全道のミャンマー人は、技能実習生を含め約900人。「実習生たちは実習期間が終わっても、混乱する国には帰れない。ビザの延長が認められたとしても、受け入れ企業との契約が切れ、かといってコロナ禍で他に働く場も見つけにくく、苦境に立たされている」と話す。

 ジョーさんは、民主派勢力が…

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