サッカーで脳障害、女子選手はさらに深刻 脳震盪は2倍
ロンドン=遠田寛生
脳に悪影響を与える可能性が指摘されているヘディング。11歳以下の練習の禁止といったガイドラインを出し、規制に取り組んでいるイングランドでは、元プロ選手の脳障害や認知症が問題になっている。
最近は1966年ワールドカップでイングランド代表を優勝に導いたレジェンドたちの認知症が目立つ。昨年10月にはマンチェスター・ユナイテッド(U)などで活躍したノビー・スタイルズ氏が78歳で死去。認知症と前立腺がんを患っていた。11月には同じくマンチェスターUで活躍したボビー・チャールトン氏の認知症が明らかになった。
英グラスゴー大の研究は「元選手は認知症などの神経変性疾患で死亡する可能性が一般より約3・5倍高い」と結論づけている。元選手たちは現状をどう受け止めているのか。
元プレミア選手、1日最大80本も
今年2月、元ウェールズ代表のイワン・ロバーツさん(52)は複雑な心境だった。86年から2005年までレスターやノリッジなどでプレーした。
「認知症になっても、誰も責…