広島で原爆死没者名簿の風通し 8月6日の式典で奉納へ

比嘉展玖
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 広島市中区平和記念公園にある原爆死没者慰霊碑前で19日、32万4139人の名前が記された原爆死没者名簿の「風通し」があった。今年は被爆から76年を迎える。昨年8月6日に新たに4943人の名が加わり、名簿は120冊に上る。

 市職員たちは原爆投下時刻の午前8時15分に黙禱(もくとう)した後、名前や死没年月日などが記された名簿を慰霊碑の石室から取り出し、ページをめくって風に当てた。

 毎年、梅雨入り前に名簿の湿気を取り除き、慰霊の気持ちを新たにするのが目的だ。ただ、今年の中国地方は平年より20日以上早い15日に梅雨入りしたとみられる。この日早朝、小雨が降ったが作業前にやんだ。市原爆被害対策部調査課の住田達哉課長は「今年もできてよかった。原爆投下で多くの方々が犠牲になった。核兵器のない世界を早く実現できることを願う」と話した。

 同課によると、昨年8月6日以降に死亡が確認された被爆者の名簿作りは、6月初旬から始まり、今年も8月6日の平和記念式典で奉納されるという。120冊のうち1冊は、長崎で被爆し広島の原爆死没者慰霊碑への奉納を希望する10人の「長崎原爆死没者名簿(広島奉納希望者)」という。(比嘉展玖)