デジタル庁、採用も「脱アナログ」から 助言役に聞く

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聞き手・中島嘉克
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 行政のデジタル化の司令塔となる「デジタル庁」が9月に設立されます。新たな組織を支える優秀なデジタル人材を獲得するため、政府が助言役に選んだのが、立ち上げ期のスタートアップ企業で採用を手がけてきた石黒卓弥・「Layer(レイヤー)X」執行役員(41)。どんな助言をしてきたのか尋ねると、採用も「脱アナログ」から始めたようです。

 ――政府から昨年末、「デジタル改革関連法案検討推進委員」を委嘱され、デジタル庁の人材採用・人事戦略について実質的に助言する役割を求められています。

 「NTTドコモで10年ほど人事などを担当した後、2015年に当時社員が60人ほどだったフリマアプリの『メルカリ』に入社し、人事部門を育てながら社員が1800人規模になるまで採用に関わった経験があります。日本はハンコや手書きでの申請も多く、(行政サービスが)もっと便利になればと感じていたし、エストニアなどIT先進国の例をみて『日本も、もっと出来る』という思いも持っていました。そんな時に話を頂き、これまでの経験を還元する好機と引き受けました」

 ――具体的に、どんな助言をしてきたのですか。

 「霞が関の採用は従来、郵送やメールでの受け付けがほとんどで、まずはこれを変える必要がありました。ウェブページから応募できる採用システムの導入と、そのページも難しいプログラミング言語を使わない『ノーコード』というやり方で作ることを提案し、いずれも採用されました。ノーコードの何がいいかというと、モダンなんです」

 ――どういうことでしょうか。

 「要は、こちらが求める人たちが、普段から使っているようなツールを使うことが大事だということ。モダンなツールを使うことは、モダンなことに興味がある方に『あなたを待っています』と伝えることにつながります。ページを見れば、ノーコードで作っていると分かりますから。そうすることで、『デジタル庁はこれを使うんだ、いいね』と思ってもらえる。行政だけど、今回は何か違うぞと感じてもらうためには、最初の打ち出しがとても大事なんです」

 「だから応募要件にも、一番最初に『(デジタル庁の)理念・ミッションに共感する』を掲げてはどうかと提案し、実現しました。これも、最近のスタートアップやテック企業が、『ミッションに共感する人』を求めているのに合わせました。(学歴などの応募資格から始まることが多い)国の募集では、珍しいと思います」

 ――優秀なデジタル人材は民…

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