資料が水につかったら?那須資料ネットがワークショップ

平賀拓史
[PR]

 【栃木】豪雨や地震などで被災した歴史的資料の保全に取り組む「那須資料ネット」が、一般市民向けのワークショップを17日に那須烏山市で開いた。市民や自治体職員ら17人が参加し、水につかった紙や冊子の修復方法を学んだ。

 那須資料ネットは昨年10月、県北の学芸員らを中心に発足。2019年の台風19号で県内でも多くの歴史的資料が水損したことをふまえ、災害時の救出と修復を素早く行えるよう、各地に修復用の資材を分散保管している。修復のノウハウを伝え、災害時に備えたネットワークを広げるためにワークショップを開いた。

 ネットの作間亮哉事務局長の講演に続き、後半では参加者らが実際に、水にぬれた資料から、水分や汚れを取り除く作業を体験した。ぬれた紙は、はけで丁寧にごみを取り除き、キッチンペーパーを使って水分を抜く。冊子には1枚ごとにキッチンペーパーをはさむ。作間さんは「無理にページをはがそうとせず、慎重にやっていくことが大事」と話した。

 資材の大半が、100円ショップやホームセンターで買える簡素な資材だ。作業を体験した市内のパート豊田裕美子さん(53)は、「台風19号のときにこの作業を知っていれば、何かできたのかもしれない。今回の体験が今後の役に立てばと思う」。ネットの金井忠夫代表は「実際に作業を体験してもらうことで、災害時に動ける人たちの裾野を広げられれば」と話した。

 那須資料ネットでは今後、那須塩原市や那珂川町などでもワークショップを開く予定。参加や資料修復に関する問い合わせは、同ネット(0287・36・0949)まで。(平賀拓史)