正常な芽が出るか 個性派ぞろい、2千品種のタネを検査

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諏訪和仁
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凄腕しごとにん

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タネをまいたケースが並ぶ棚で、根が出た葉物野菜のケースを見せてくれた。発芽させる部屋は、湿度が一定で、朝晩で温度が変わるようにしてある=京都市下京区、滝沢美穂子撮影

タキイ種苗 品質管理部 堀内早紀さん(24)

 タネという商品で最も大事なことは、芽が出て育つこと。農家や家庭菜園を楽しむ人たちに、できるだけ不良品がいかないようにしたい。欠かせないのが、正常な芽や根が出るかを調べる「発芽検査」だ。

 大人の手のひらより一回り大きく四角いケースに水を含ませた紙を載せ、専用の道具を使って一度に100粒のタネを並べる。芽が出るまで、キャベツやハクサイのような葉物は3日ほどと早い。タキイ種苗では扱っていないが、樹木では2年ほどかかる種類もあるという。担当するのは野菜と牧草、合わせて約2千品種のタネだ。多いときは1日に200~300個のケースにタネをまく。そして以前まいて芽が出たケースを次々と見る。「単調な作業になりがちですが、意外に好きなので。植物の種類は、一生かかっても全部に触れられないほどあることを考えれば、ちょっとでも多く触れられるのは楽しいんです」

 タネは見た目も香りも個性派ぞろいだ。「マメ科は表面に柄や模様のようなものがあり、かわいい」。ニンジンはにおいが強く、「ぎりぎりいいにおい」。セロリはタネの段階でも、あの独特なハーブ系の香りを感じる。

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タキイ種苗の堀内早紀さん=京都市下京区、滝沢美穂子撮影

 ただ芽や根が出ればいいのではない。「正常に」出ているかを見分けるのが大事だ。たとえば、タマネギ。タネの生産地から入荷した中から抜き取り、まく。2日ほどで出た白い根が折ったひざのように曲がっているのが正常で、まっすぐは異常だ。異常と芽が出なかったものを数え、決められた基準と比べてどうか、確かめる。多い場合は原因を調べる。

 牧草のタネは冬を越すために…

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