マイクロソフトの個人向けIE、来年6月にサポート終了
サンフランシスコ=尾形聡彦
米マイクロソフト(MS)は19日、パソコン向けのネット閲覧ソフト「インターネット・エクスプローラー(IE)」のサポートを来年6月15日で終了すると発表した。個人向けのIEの事実上の終了となる。ネット創生期を支え、閲覧ソフトの興亡史の主役でもあった名物ソフトが、27年でその歴史を終えることになる。
MSは19日、現行の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」のパソコン向けの閲覧ソフト(ブラウザー)は、最新版の「マイクロソフト・エッジ」が後継ソフトとなり、現行の「IE11」のサポートは来年6月で終えると説明した。企業向けのサーバー上などにあるIEへのサポートは続くが、個人向けのIEについては、ソフトの脆弱(ぜいじゃく)性が見つかったときのアップデートなどがなくなるため、実質的に使えなくなる。
「エッジ」には「IEモード」と呼ばれる機能が備わっており、IE対応のウェブサイトやアプリを動かすことができる。日本企業を含め世界の多くの企業には、IEベースのプログラムも多いだけに、MSは「エッジ」内の「IEモード」機能を通じて、互換性を確保している。「エッジ」は、こうしたIEベースの古いサイトへの対応と共に、最新の世界標準のサイトにも対応しており、安全性も高いのが特徴だ。
ネット創生期、一時は独占的な地位を築いたIE
閲覧ソフトを巡っては、当初…