「悪い時代を過ごそう」 世界的パンクバンドの警句 

有料会員記事

定塚遼
[PR]

オフスプリングのデクスター、ヌードルズに単独インタビュー

 「『50代でパンクバンド? お前ら変だよ』と言われるかもしれないけど、自分はそうは思わないね。パンクへの気持ちはまるで変わっていないから」

 全世界のトータルセールスは4千万枚を超え、アメリカを代表するパンクバンドとして知られるオフスプリングのフロントマン、デクスター・ホーランドはそう語る。

 9年ぶりの新作で繰り返す言葉は「悪い時代を過ごしていこう」。皮肉に満ちたメッセージの裏側には、社会へのある強い危機感がこめられている。

写真・図版
オフスプリングのメンバー。(左から)トッド・モース、デクスター・ホーランド、ピート・パラダ、ヌードルズ=ユニバーサルミュージック提供

「命は安い」「米国の根源はヒステリーに根ざしている」 

 4月に発売された新アルバムは、原点回帰のパンクサウンドと、社会への警句にあふれた作品となった。

 「警告なしに撃たれたように」という描写から始まり、「命は安い」「人間性の否定 暴力的な人種 顔面への殴打 こんなヘイトに囲まれて どうやって生き残ることができる?」と問いかけ、「ここはユートピアじゃない アメリカの根源はヒステリーに根差している」と繰り返す。米国社会への怒りと諦観(ていかん)を直截(ちょくせつ)的に表現した楽曲「ディス・イズ・ノット・ユートピア」だ。分厚いギターとともに、オフスプリングらしい疾走感あふれるパンキッシュなサウンドが立ち上がる。

 「分断は進んだ。権威主義が民主的な人々を抑え込み、攻撃するような動きはアメリカだけじゃなくて、香港やロシアなど世界中のいろんな場所で起きている」とギターのヌードルズは語る。

一番好きな音楽と「戻るべき場所」とは?

 今作は、実験的な試みをして…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。