第10回トランプ氏の変心に翻弄 狂った安倍前首相の圧力路線

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 日朝協議の決裂を受け、安倍首相は圧力路線にかじを切った。頼ったのはトランプ米大統領。しかし、トランプ氏の心変わりに、安倍氏は振り回されることになる。

「未完の最長政権」第3部第10回

 北朝鮮が、拉致被害者を再調査する特別調査委員会解体を宣言し、日朝協議が決裂した翌2017年9月の国連総会。首相の安倍晋三は「最大限の圧力」路線にかじを切り、国際社会に対北圧力への同調を求めた。

 「対話とは、北朝鮮にとって、我々を欺き時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった。必要なのは対話ではない。圧力だ」

 安倍が頼ったのが、同年1月に誕生したトランプ米大統領だった。前年11月の大統領選直後、安倍はニューヨークのトランプタワーを訪れ、トランプと面会した。内情を知る政府関係者は「会談の大半を北朝鮮問題に割いた」と証言する。拉致問題北朝鮮の核・ミサイルの危険性、「圧力」の必要性などを説いたという。

 トランプも当初は呼応した。17年9月、米国務省北朝鮮との水面下での接触が明るみに出ると、トランプはツイッターで「小さなロケットマンと交渉するのは時間の無駄だ。クリントン、ブッシュ、オバマが失敗した。私は失敗しない」と歴代米大統領の名前を挙げ、引き続き強硬姿勢で臨む姿勢を強調した。

 安倍は17年秋、「北朝鮮の脅しに屈してはならない」と「国難突破」を掲げて衆院を解散。北朝鮮を名指しして国民の危機感をあおる手法には、野党から「安倍さんの最大の支援者は北朝鮮」と揶揄(やゆ)する声も上がった。

 だが、18年に入ると、風向…

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