「置くだけ」会計、開発会社に特許 ユニクロ退ける 

村上友里
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 買い物かごごと会計できるユニクロの「セルフレジ」に応用できる技術について、知財高裁(森義之裁判長)が20日、大阪市のIT企業「アスタリスク」側の特許が有効と認める判決を言い渡した。特許は無効だとするユニクロ側と争いになっていた。

 争点は、商品を置くだけで会計できるア社が開発した技術の特許は有効かどうか。ア社は2019年に特許を登録した。だが、特許が無効だとするユニクロ側の申し立てを受けた特許庁は20年8月、特許の一部は「周知の技術で他業者も簡単に発明できた」とし無効とする審決を出した。

 これに対し「ほかの発明と根本的に発想が違い、特許はすべて有効だ」と主張するア社と、「すべて無効」とするユニクロ側それぞれが審決取り消しを知財高裁に求めていた。

 この日の判決は、同様の発明品は他にもあり特許といえないとしたユニクロ側の主張を退け、特許権はすべて有効と認めた。ア社が発明したレジの構造などをふまえ「他と同一ではない」と指摘し、「発明は簡単ではない」と判断した。

ユニクロ側「認められず残念」

 ユニクロが各店舗で導入するセルフレジは、商品が入った買い物かごを指定スペースに置くと、合計額が表示され精算できる。ア社は、ユニクロ側に特許権を侵害されたとして、レジ使用の差し止めを求める仮処分も、19年に東京地裁に申し立てている。

 ア社の鈴木規之社長は判決後の会見で「世の中が面白くなると思い開発した。特許権を認めてもらってほっとした。話し合いで解決できるようになってほしい」と話した。

 ユニクロを展開する「ファーストリテイリング」(山口市)は「主張が認められず残念」とコメントし、特許庁は「適切に対応したい」とした。(村上友里)