「鳴尾で落ち込め」 阪神青柳晃洋を支える鳥谷敬の助言

内田快
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 「プロ野球を教えてもらったのがトリさんなので、特別な思いがありますね」。20日のヤクルト戦(甲子園)の中止決定後、先発予定だった阪神・青柳晃洋(こうよう)が取材に応じた。

 トリさんとは2年前まで阪神に在籍し、いまはロッテでプレーする鳥谷敬(たかし)のこと。青柳の次回登板が25日からの交流戦でのロッテ3連戦と予想されることから、その名が出た。

 忘れられない言葉があるのだという。入団4年目の2019年、先発枠を守りながら、約2カ月も勝てずに沈んでいたとき、鳥谷から言われた。「鳴尾に行ってから落ち込め」

 鳴尾とは2軍施設がある鳴尾浜のこと。「過ぎたことは変わらない。1軍のロッカーにいるうちは次が来る。切り替えて」。前年に連続試合出場が歴代2位の1939で止まった大先輩からの言葉はそう続いた。

 私が阪神担当になったのは20年から。青柳の言動からは「割り切り」を感じてきた。例えば昨年10月。7回3失点で中日に敗れた後に言った。「いい投球をしても負けるときはある。気にせず次の仕事をがんばろうかな」。多くの選手は負けると悔しがったり、言葉少なだったりするが、この27歳は勝っても負けてもさばさばとしている。その背景には鳥谷の言葉があったのかと、合点がいった。

 先発の柱の一人として、昨季は行われなかった交流戦に臨む。敵となった恩人との対戦を楽しみにしている。(内田快)