総務省から電話「接種は7月末完了を」 自治体は大混乱

有料会員記事新型コロナウイルス

長田寿夫
[PR]

 政府が高齢者向けの新型コロナウイルスのワクチン接種を「7月末完了」と表明したことを受け、群馬県太田市が接種計画の抜本的見直しを迫られている。個別接種主体で進める計画だったが、目標達成のため集団接種中心に切り替えざるを得なくなったためだ。

 4月下旬、総務省交付税課長から清水聖義市長に直接電話があった。「高齢者のワクチン接種を7月中に終えてほしい」と求められた。市長が「そう言われても肝心のワクチンが届いていない」と言い返すと、課長はワクチンの早期供給を約束し、「とにかく終えて」と念を押したという。

 9月末の接種完了を見込んでいた市はあわてふためいた。市は高齢者6万人のうち接種希望者を4万2千人と予想。その約9割をかかりつけ医らによる個別接種とし、集団接種は1割未満にとどめる計画だった。集団接種会場は予定の3カ所では足りなくなり、倍増の6カ所を確保した。

 太田市の場合、郵送した調査表に希望の医療機関を記入して返送してもらい、市が電話して接種先と日時を決める仕組み。すでに9割近くを回収している。計画変更のため、市は改めて高齢者に連絡して集団接種を促す。具体的な調整はこれからだ。

 さらに調整を複雑にしているのが市内に24日開設される県営接種センターだ。5月中は太田市民を中心とした試験運用となるため、実績をあげたい県からセンター利用を促されている。

 市によると、ワクチン自体は6月下旬までに90%の5万4千人分を確保できる見通しだが、予想以上に接種希望者が多く、担当する医師が不足するのではないかと市は心配する。

 7月末完了の目標について、市から協力を求められた医師の1人は「可能ですよ。一般診療をやめて眠らずにやればね」と皮肉交じりに話したという。市幹部は「どんなに急いでも8月にはずれ込む。五輪か総選挙か知らないが、国がむちゃなかじ取りをするせいで、地方の現場はてんやわんやですわ」と嘆いた。(長田寿夫)

「スムーズに済んだのでホッとしています」

 前橋市で20日、ワクチン接…

この記事は有料会員記事です。残り376文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]