運転士不在で東海道新幹線3分間走行 トイレ我慢できず

堀川勝元
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 走行中の東海道新幹線で男性運転士(36)が約3分間、運転室を離れる事案があったとJR東海が20日、発表した。トイレに行ったといい、社内規定では指令所に報告し判断を求める必要があったが、無断で、運転免許を持たない男性車掌長(36)を呼んだという。

 同社によると、16日午前8時14分ごろ、熱海―三島駅間を時速150キロで走行中の東京発新大阪行きひかり633号で、運転士が腹痛に耐えきれず、運転室を離れ、用を足した後に戻って名古屋駅まで運転した。

 指令所は運転士が腹痛を訴えた場合、免許のある車掌がいれば運転を交代できる。また、どうしても我慢できない場合は運転士の判断で新幹線を停止させ、用を足すこともできるという。だが今回は無断で、運転士はアクセルに当たる「ノッチ」を切り、車掌長を呼んだ。「プロとしてこんなことで列車を止めるのは恥ずかしいと感じた」と話しているという。乗員乗客約160人にけがなどはなかった。

 同社で、新幹線走行中に運転士が運転席を離れたのは2001年3月、回送列車で制帽を捜すために最大5分程度離脱した事案がある。それに続く2例目となり、乗客を乗せた状態では初という。国の省令にも違反し、同社は今回の事案を国土交通省などに報告した。(堀川勝元)