国立代々木競技場、「最年少」の重文に 丹下健三代表作

神宮桃子
[PR]

 1964年の東京五輪を機に建設され、つり屋根構造の外観が特徴的な国立代々木競技場東京都渋谷区)が、国の重要文化財に指定される見通しになった。文化審議会が21日、同競技場や旧西脇尋常高等小学校(兵庫県西脇市)など新たに7件の建造物を重要文化財に指定するよう、文部科学相に答申した。代々木競技場が指定されれば、完成年代が新しい「最年少」の重要文化財になる。

 代々木競技場は建築家・丹下健三(1913~2005)の代表作で、戦後建築の金字塔といわれる。第一体育館と第二体育館からなり、つり屋根構造のダイナミックな外観と、中央部分が伸び上がった壮大な内部空間が特徴だ。

 前回東京五輪では水泳とバスケットボールの会場として使われた。当時、つり屋根構造の大規模な建築物は世界でも前例がなく、意匠的にも技術的にも秀でた戦後モダニズム建築として価値が高いと評価された。今夏の五輪・パラリンピックでも、ハンドボールなどの会場となる予定だ。

 旧西脇尋常高等小学校(現・西脇市立西脇小学校)は、1934~37年に建設された木造2階建ての校舎3棟が並ぶ。玄関まわりなどに意匠を凝らした上品な外観。教室や校舎の配置など、昭和初期の木造学校建築の典型的な姿を維持する現役の校舎として、歴史的価値が高いとされた。

 文化審議会は、重要伝統的建造物群保存地区の選定も答申した。ほかの新規の指定・選定は次の通り。(神宮桃子)

 【重要文化財】木村産業研究所(青森県弘前市)▽御前埼灯台(静岡県御前崎市)▽長命寺滋賀県近江八幡市)▽第一大戸川橋梁(きょうりょう)(同県甲賀市)▽旧松坂屋大阪店(高島屋東別館、大阪市)

 【重要伝統的建造物群保存地区】南越前町今庄宿伝統的建造物群保存地区(福井県)▽若桜町若桜伝統的建造物群保存地区(鳥取県)▽廿日市市宮島町伝統的建造物群保存地区(広島県)