文科相、大阪市長に「耳を傾けて」 現職校長からの提言

伊藤和行、宮崎亮
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 大阪市緊急事態宣言中の市立小中学校の学習を「オンラインが基本」としたことに対し、市立小学校の校長が実名で「学校現場は混乱を極めた」などとする提言を松井一郎市長や市教育長に送った。このことについて萩生田光一文部科学相は21日の閣議後会見で「(校長から)不具合があったという報告であれば、耳を傾けて改善したらどうか」と市側に促した。

 松井市長と市教育長に17日に「提言書」を送ったのは、大阪市淀川区の市立木川南(きかわみなみ)小学校の久保敬校長。オンライン学習を基本とした松井市長の判断を「子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出している」と批判した。市教委の宣言中の運用では、市立小は3限または4限から給食までが「登校時間」で、他の時間は希望に応じ児童を学校で預かるとしたが、オンライン学習への対応に苦しむ学校が相次いだ。

 一方で久保校長の木川南小では、この運用では児童ごとの登校時刻が異なり交通面などのリスクが高いとして、普段の集団登校を続け、午前に4時間の学習をするなど独自の運用を続けた。

 これに対し松井市長は20日、報道陣の取材に「言いたいことは言ってもいい」としつつ、「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」と発言した。

 萩生田氏は大阪市の対応について「自治体の判断を尊重する。ただ、オンラインで子供たちが納得する授業が十分できなかったという実態があれば、しっかりフォローして欲しい」と述べた。久保校長と松井市長のやりとりについては「現場の先生が首長に意見をおっしゃることは決して悪いことだと思いません。ただ、大阪市は考えた上での結果だと思う。やってみて不具合があったという報告だとすれば、耳を傾けて改善したらどうですかね」と話した。(伊藤和行、宮崎亮