ルパン役お披露目、父のおかげ 元宝塚の早霧せいなさん

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聞き手・阿部朋美
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 元宝塚歌劇団雪組トップスターの早霧せいなさん。中学生の時に宝塚を目指すと決めましたが、なかなか両親に打ち明けられませんでした。背中で応援してくれた父と、厳しくも大きな愛情をくれた母に支えられたといいます。大学受験と並行し、三度目の正直で宝塚音楽学校に合格しました。

 物心ついた時から、父はずっと仕事の都合で単身赴任していました。長崎県佐世保市に住む私たち家族と一緒に暮らしていたのは、私が小学校低学年くらいまでだと思います。佐世保は、海、山も近くにある自然に囲まれたところで、色々な場所に連れて行ってくれました。

 週末に父が帰ってくることが楽しみでした。運動が得意な父とキャッチボールをしたり、自宅の庭で一緒に過ごしたりしました。

 日曜日のお昼ごはんを父が作ってくれることもあり、ホットプレートで焼いて作るホットサンドが大好きでした。卵やレタス、トマト、チーズにウィンナーなどが入っていて、これがおいしいんです。宝塚にいる時には年に1回くらいしか実家に帰れませんでしたが、退団してからは、機会を見つけて実家に帰るようになりました。そこで、父にリクエストして作ってもらった久しぶりのホットサンドは、とてもおいしかったです。

 宝塚に憧れたきっかけは、中学時代に見た通信教育の冊子でした。そこに、ソフト帽をかぶったスーツ姿の女性が写っていて、「かっこいい」と思いました。女性だけが演じる劇団という説明があり、「あなたも目指してみたら」と書かれていました。それまで自分がどこを目指しているのかわからず、もやもやした気持ちを抱えていました。冊子を読んで、大きなスポットライトを浴びて舞台に立ってみたいと思い、宝塚を目指すと決めました。

 ところが、両親には、なかなか打ち明けられませんでした。日本舞踊など宝塚に必要な習い事をやったことがなく、賛成してくれるかわかりませんでした。意を決して母に相談したところ、勉強と両立するなら、と認めてもらいました。父は何も言わなかったように思います。

■父が送迎 心地よい時間…

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