カブトムシの常識、埼玉の小6が覆す 世界的雑誌に論文

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香取啓介
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 埼玉県杉戸町の小学6年、柴田亮さん(12)が素朴な疑問から始めたカブトムシの観察が、夜行性とされてきたカブトムシの活動リズムの常識を覆す発見につながった。山口大講師の小島渉さん(36)とのコラボで執筆した論文が、世界的な生物専門誌に掲載された。

 柴田さんの家の木にカブトムシが集まり始めたのは2019年だ。カブトムシは夜行性とされる。日没後に樹液を求めてクヌギなどの木に集まり、夜が明ける5時ごろには樹液場から飛び立ってしまう。柴田さんもそれを知っていて、近所のクヌギの木にカブトムシを捕りに行くのはいつも夜だった。しかし、庭の木には昼間になってもカブトムシがいた。「なぜだろう?」。小学4年の夏、自由研究にしようと、家の木に集まるカブトムシの数をオスとメスに分けて数え始めた。

 カブトムシが集まる庭の木は、東南アジア原産の植物シマトネリコだった。日本では庭木や街路樹として使われているが、もともとは台湾やフィリピンなどに生えている。柴田さんは「樹液がおいしいからだろう」と考えたが、昼間も居続ける理由が分からなかった。

 図書館で題名に「カブトムシ」と書いてある本を片っ端から借りて読みあさった。すると、シマトネリコにはカブトムシが昼間も残っているようだ、と書いてある本を見つけた。

 その本の著者が、動物生態学を研究する小島さんだった。柴田さんの母親が連絡先を調べ、「息子がどうしても聞きたいことがある。よかったら答えてくれませんか」とメールを送った。カブトムシについての著書を複数出している小島さんも、なぜ昼間にカブトムシが集まるのか理由は分からなかった。これをきっかけにメールのやりとりが始まった。

 その年の夏の終わり。柴田さ…

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