ガザ停戦、「勝利」叫ぶ市民 対立の火種残されたまま

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エルサレム=清宮涼、高野遼、ニューヨーク=藤原学思
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 パレスチナ自治区ガザ地区での、イスラエル軍と武装勢力との11日間にわたる衝突が停戦を迎えた。停戦は「無条件」とされたが、対立の火種となったエルサレムをめぐる問題はくすぶったままだ。(エルサレム=清宮涼、高野遼、ニューヨーク=藤原学思

 連日の空爆で甚大な被害を受け、恐怖におびえていたガザ地区の市民は21日、停戦の知らせに沸いた。朝日新聞の現地助手によると、停戦が発効した21日午前2時ごろ、ガザ地区北部にあるジャバリヤ難民キャンプは、パレスチナの旗を振り「勝利」を叫ぶ人々であふれた。キャンプ内の学校には空爆を恐れて数千人が避難していたが、数時間でほとんどが自宅に戻ったという。

 ユセフ・ハレイルさん(34)は「このような戦闘の終わり方は、我々にとっての勝利だ」と語った。

 イスラエル軍は、空爆でガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの軍事拠点などを多数破壊したと「成果」を強調している。ただ、市街地や住宅地も空爆の標的となり、多数の市民が巻き添えになった。

 ガザ地区の保健省によると、230人以上が死亡した。マフムド・ファクリさん(25)は、「もっと早くに停戦がなされるべきだった。これ以上、死傷者が出たり家が壊されたりしてほしくない」と語り、停戦状態が続くことを願った。

 道路などのインフラを含め、甚大な被害を受けたガザ地区の復興にも時間がかかりそうだ。

 エルサレムパレスチナ人とイスラエル当局が衝突したことなどを受けて、ハマスは今月10日、イスラエルへの「報復」としてエルサレムにロケット弾を発射した。今回、ハマスや武装組織「イスラム聖戦」が停戦に応じたのは、パレスチナ自治政府のアッバス議長率いる主流派ファタハが蚊帳の外に置かれたのと対照的に、戦闘を通じてパレスチナ内外での存在感を高めることで、成果があったと判断したためとみられる。

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