取り戻せ野生の姿 駆除イノシシを動物園のライオンに

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重政紀元
【動画】骨や皮が付いたままのイノシシの肉を与えられたライオン=千葉市動物公園提供
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 千葉県内で有害駆除されたイノシシの肉を、ライオンやハイエナの餌として活用する取り組みを千葉市動物公園が始める。肉食獣が野生での感覚を取り戻す効果が期待されている。捕獲されたイノシシの9割以上が埋設・焼却処理されており、有効に活用することも目的だ。

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 同市動物公園の人気者の雄ライオン「トウヤ」。今春に試験的に毛皮や骨がついたままの肉の塊を与えたところ、バリバリと音を立てて骨をかみ砕き、のどを鳴らして肉をなめ回した。のどを鳴らすのは「通常では見られない反応」(清田義昭副園長)だという。

 国内の動物園では肉食動物に、骨などを取り除く加工を済ませた肉を与えている。栄養面では十分だが、皮をかみ切る、骨をかみ砕くといった本来持っている採食での心理的欲求を失わせているという指摘もあった。

 こうした飼育環境を改善しようと、近年注目されていたのが、骨や皮がついたままの肉を餌として与える「屠体(とたい)給餌(きゅうじ)」だ。同園では餌の候補として有害鳥獣として捕獲されている野生のイノシシに着目し、1年半前から導入検討を始めた。

疑似餌追わせる「チーターラン」も導入

 課題となったのは感染症対策…

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