原信、コメリ絶好調 新潟交通13年ぶり赤字 決算明暗

長橋亮文
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 【新潟】県内上場企業の2、3月期決算が出そろった。小売りや家電メーカーは「巣ごもり消費」の追い風を受けた一方で、交通は外出自粛などで逆風を受けるなど新型コロナ禍での明暗が分かれた。

 スーパー「原信」を展開するアクシアルリテイリング(長岡市)は売上高2563億円、最終的なもうけを示す純利益82億円で、いずれも過去最高だった。「(家で調理する)内食や(弁当や総菜の)中食の需要が大幅に高まった」と原和彦社長は振り返る。感染予防で来店頻度は減ったが、一回の来店でまとめ買いする傾向があったという。ホームセンターのコメリ(新潟市)も純利益が204億円(前年比70%増)で過去最高。在宅時間が増えたためガーデニングやリフォーム資材の売れ行きが好調だった。

 家電メーカー「ツインバード工業」(燕市)は新型コロナワクチンを保管できる冷凍庫を1万台受注。本業のもうけを示す営業利益は前年比3・4倍の6億円、純損益は1億6千万円の黒字(前年は1億3千万円の赤字)に転換した。暖房機器メーカー「ダイニチ工業」(新潟市)は、感染予防対策で加湿器の販売が好調で増収増益だった。

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 一方、バス事業のほか、観光関連事業も幅広く展開する新潟交通(新潟市)は外出自粛などで人の流れが抑制された影響の直撃を受けた。売上高は前年比27%減の136億円、純損益は9億円の赤字で、最終赤字は13年ぶりだった。乗り合いバスの利用者減少に加え、貸し切りバスも修学旅行など団体利用の縮小で落ち込んだ。旅館事業は万代シルバーホテル(同)や国際佐渡観光ホテル八幡館(佐渡市)で宿泊と宴会の需要が低迷した。

 中古品買い取り販売の「ハードオフコーポレーション」(新発田市)は増収減益。インターネット販売は大きく伸びたが、利益率の高い衣料品が不振だった。

 東京商工リサーチ新潟支店の伊藤摂・情報部チームリーダーは「外出自粛や行動規制により、スーパーやホームセンターでは、内食需要や趣味商品の需要増に加え、寒波襲来による冬場商品も好調だった。コロナ関連での特需といえる商品販売があった企業も好調な決算で終わっている。一方で、メーカーの工場休止などの影響を受けた自動車関係や交通・宿泊などの人流減の影響、イベントなどの減少で売り上げ減となった企業があった」と話した。(長橋亮文)