望まない孤独、誰にも免疫はない 「届けに行く」支援を

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私の視点 伊藤次郎(NPO法人OVA代表理事)

 政府は2月、担当相を任命して孤独・孤立対策に乗り出した。孤独は個人の感情なのに国がどうにかできるのかと思う人もいるだろうが、実際には社会的な要因が多分にある。

 私は自殺リスクを抱える子どもや若者からインターネットで相談を受けてきた。相談者は「家にも学校にも居場所がない」「周囲に助けを求められない」と口々に訴える。もちろん抱えている問題はそれぞれ違うが、最も苦痛に感じているのはそれを誰にも話せない、理解されないという「孤独」なのだと思う。

 ある女子生徒は「私は女子が好きだが、誰にも本音は言えない。友人と恋愛の話になったとき取りつくろうのは苦痛だ。こんな状態がずっと続くのか」と話した。誰かに話しても受け入れられず、さらに孤独になるのではと恐れたのだろう。

 しかし、もし女子生徒が今よりも多様な性のあり方を自然に受け入れる社会に生きていたら、死にたいと思うほどの孤独は感じなかったのではないか。実際、同性婚を合法化している欧米の一部地域では自殺率が減少したと報じられている。

 また、ある男性は性暴力の被…

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