全国の蔵元が信仰するお酒の神様、でも節酒祈願も

北村有樹子
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 お酒の神様として全国の蔵元に信仰される松尾(まつのお)大社(たいしゃ)は、京都市西部の嵐山地域にある。

 京都最古の神社の一つとされ、701年に渡来人・秦(はた)氏により創建された。秦氏一族は朝廷に招かれてこの地方に暮らし、新しい文化と技術で一帯を開拓、農業を盛んにした。

 「秦氏の特技の一つが『酒造』だったことが、神社とお酒の関係の始まりのようです。室町時代には『日本第一酒造神』と崇(あが)められていました」と広報担当の西村伴雄さん。

 神社には毎年、全国約100の蔵元から酒樽(さかだる)が奉納され、境内に積み上がる。授与品も、お酒を造る人の「醸酒守」や、売る人の「販酒守」、楽しむ人の「服酒守」とお酒にまつわるものが並ぶ。「節酒祈願」の祈禱(きとう)も。断酒の祈願をする神社はあるが、お酒の神様は「節酒」というところがユニークだ。

 本殿の後ろには「亀の井」という霊泉がわく。醸造時に霊泉を混ぜると、美酒になるとされ、持ち帰る蔵元が多い。(北村有樹子)

 《メモ》京都市西京区嵐山宮町3、電話075・871・5016。JR京都駅から京都市バスか京都バスの「松尾大社前」で下車。本殿の拝観は無料。