クドカン命名の「モッコ」 コロナ禍で、五輪への道険し

有料会員記事新型コロナウイルス

編集委員・石橋英昭
[PR]

 予定通りなら、東京五輪パラリンピック開幕まであと2カ月。「東北復興」の思いを託された巨大な操り人形「モッコ」が22日、宮城県岩沼市の津波被災地に現れた。五輪の公式文化プログラムだが、コロナ禍のためこの日は無観客。喝采なき中を、異形の怪物が東京へと突き進む。

 背丈10メートルのモッコがクレーン車やロープで操られ、のっしのっしと歩く。会場は、被災集落の跡地にできた千年希望の丘公園だ。

 栗原市出身の脚本家宮藤官九郎さんが、方言の「おだづもっこ」(お調子者の意)から命名。岩沼市など被災地の子どもたちがワークショップで描いたイメージをもとに、人形劇師の沢則行さんが造形を手がけた。

 モッコは、五輪延期による1年の休眠から目覚め、東北の人々とふれあい、メッセージを集めながら、7月の東京をめざして旅をする、はずだった。

 今月15日、岩手県陸前高田市でのイベントは、600人を集めて開かれた。だが岩沼会場と29日の福島県南相馬会場は、感染状況を踏まえ、メディアやVIP、地元関係者のみの公開になった。

 モッコのクリエーティブディレクター、箭内(やない)道彦さんは催し後、取材に「東北の人は、復興がお題目に使われていることにずっともやもやしている。復興五輪が、コロナに打ち勝つ五輪に代わっちゃいけないと思う。そんな中、モッコに何ができるのか考えてきた」と答えた。無観客であっても「メディアを通して世界に発信はできる」とも。

 とはいえ「復興五輪」の理念…

この記事は有料会員記事です。残り585文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]