英空母がインド太平洋へ出航 日本にも寄港、中国牽制か

ポーツマス=金成隆一
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 英国の空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群が22日夜(日本時間23日午前)、英南部ポーツマスの港を出発した。7カ月間で2万6千カイリの航海となり、地中海やインド太平洋などの地域を回る。アジアでは日本のほかインドやシンガポール、韓国などに寄港する予定。

 冷え込んだ夜だったが、午後10時前、大勢がコートを着込んで港に見送りに集まった。通過中に空母が汽笛を鳴らすと歓声が湧いた。石油精製所勤務のウォルシュ・カーロさん(26)は「アジアで英国の存在感を示す旅になるのだろう。誇らしい」と話した。この日、エリザベス女王も空母を訪れ、隊員らと面会した。

 英政府は「インド太平洋地域の安定と繁栄に向けて英国がいかに貢献できるかを示すことになる」と説明する。海洋進出をはかる中国を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられている。航海を通して同盟国などとの70以上の演習や作戦が予定されているという。

 打撃群には英国の水上艦や潜水艦のほか、米海軍駆逐艦オランダのフリゲート艦も加わる。空母には18機の最新鋭戦闘機F35Bを搭載する。BBCによると、10機は米海兵隊のものという。地中海を航行中に空母から発進し、イラク国内の過激派組織「イスラム国」(IS)への空爆も計画している。(ポーツマス=金成隆一)