国立大受験生に「6教科8科目」案 「情報」を追加検討

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編集委員・氏岡真弓、同・増谷文生、伊藤和行
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 2025年の大学入学共通テストから、国立大学の受験生には原則として「6教科8科目」を課す――。国立大学協会の入試委員会(委員長=岡正朗・山口大学長)が、そんな案の検討を進めていることがわかった。従来の「5教科7科目」に、プログラミングなどを学ぶ教科「情報」を上乗せする案だ。

 各国立大は大学入試センター試験時代の04年から、国語▽地歴・公民▽数学▽理科▽外国語の5教科から7科目を課すことを原則としてきた。これに情報を加えた6教科8科目を原則とすることが決まれば、21年ぶりの科目増となる。

 情報は03年度から高校で全員が必ず履修する教科となり、22年度の高1から導入される新学習指導要領では情報Ⅰと情報Ⅱの2科目に再編される。プログラミングなどを学ぶ情報Ⅰが必ず履修する科目で、データサイエンスの手法を使った分析も学ぶ発展的な情報Ⅱは選択科目となっている。

 政府は18年に公表した成長戦略のなかで「義務教育終了段階での高い理数能力を、文系・理系を問わず大学入学以降も伸ばしていけるよう、大学入学共通テストで基礎的な科目として情報Ⅰを追加する」との方向性を打ち出した。今年3月には、共通テストの問題作成を担う大学入試センターが、25年実施の共通テストから出題教科に情報を追加する方針を発表。出題範囲は情報Ⅰの内容とした。

 国大協入試委の議論は、こうした流れのなかでスタートした。

 一連の議論は非公開で行われており、関係者によると、共通テストで情報を使いたい大学も不要だとする大学も、それぞれ一定数あるという。今月18日のオンライン会議では、25年から6教科8科目にすることについて「生徒の学習環境がまだ整っていない」と反対する声も出た。だが、「国を挙げてデジタルと言っている時に入試に入れないのは違うという意見が多く、引き続き議論することになった」(関係者)という。国大協事務局は取材に「入試委の内容は非公開」と回答した。

 大学入試をめぐっては、「教科・科目の変更が大きな影響を及ぼす場合には、2年程度前には予告・公表する」という文部科学省の定めた「2年前ルール」がある。国大協入試委が「25年の共通テストから6教科8科目を原則とする」と決めた場合、各大学はそれを踏まえ、遅くとも22年度にはそれぞれの大学の方針を正式に決めることになりそうだ。

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