ビーチバレー五輪代表 世界一小さいペアが磨いた武器

木村健一
[PR]

 ビーチバレー東京五輪日本代表チーム決定戦の女子大会最終日は23日、東京都立川市の立飛特設会場で準決勝と決勝があり、第1シードの2018年ジャカルタ・アジア大会銀メダル、石井美樹(荒井商事/湘南ベルマーレ)、村上めぐみ(オーイング)組が決勝で第4シードの鈴木千代(クロス・ヘッド)、坂口由里香(大樹グループ)組を2―0(21―16、21―12)で下し、初の五輪代表に内定した。

 マッチポイントを握った村上めぐみは身長165センチの体をめいっぱい使って、サーブを打った。相手のレシーブが乱れ、開催国枠での五輪切符を手にした。

 「世界一小さいペア」。35歳の村上と172センチで31歳の石井美樹はこう言われる。支援してきた日本協会の川合庶(ちかし)・ビーチバレー強化委員長は「海外の選手には石井の身長の選手すらいない」と言う。

 2人の武器は、粘り強いレシーブとともに、「世界を見て、どうしたら勝てるか考えてきた」というサーブだ。ミスを恐れずに相手の間を突く。村上は「弱気になっては始まらない。どんな時もサーブで攻める」と話す。

 前日の22日は、鈴木千代、坂口由里香組に初戦の2回戦で敗れ、敗者復活戦に回った。その反省を生かし、サーブに工夫をこらした。室内で行われた今大会は、風の影響を受けず、球が動きにくい。石井は前日よりも弱く打ち、球を変化させた。武器のサーブが決まり、準決勝、決勝と完勝だった。

 東京五輪の出場枠は最大2。6月の五輪ランキングで15位以内に入れば、開催国枠とは別に出場権を獲得できる。2人のランキングはいま19位。決勝後、落胆する鈴木、坂口にこう宣言したという。「もう1枠、取ってくるから」。変幻自在のサーブを携え、欧州で行われるワールドツアーに向かう。(木村健一)