小林幸子にB’zも来店 名物CD店がコロナ禍で閉店

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根本晃
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 名古屋の繁華街・栄の地下街にある老舗CD店「音楽堂サカエチカ店」が31日、半世紀余りの歴史を閉じる。かつて全国屈指の売り上げを誇り、「名古屋に音楽堂あり」と称されたが、ネット配信の普及でCDなど音楽ソフトの売り上げが減り続け、コロナ禍の逆風で苦渋の決断を下した。

 「お客様に本当に申し訳ないが、これ以上続けるのが難しくなりました」

 店を運営する音楽堂(名古屋市中区)の事務所。レコード会社から贈られた、優れた営業成績をたたえる表彰旗や感謝状がずらりと並ぶなか、内田英徳社長(68)は肩を落とした。

 4月下旬に来店した遠藤吉徳さん(72)=同市=は30年前から仕事帰りや休日にクラシックのCDなどを購入してきた常連だ。「今は音楽をスマホで聴いちゃうから、本当にCDが売れないですもんね。残念です」とさびしがった。

 音楽堂は1953年創業。サカエチカ店は65年にできた主力店で、音楽業界では知られた存在だった。80年代には、寺尾聰井上陽水の作品で抜群の販売数を記録した。新曲の購入特典として、名古屋市内の音楽ホールで松田聖子らアイドル歌手のコンサートを主催し、客の列がホールを取り囲んだ。

■名だたる歌手が来店…

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