経験豊富なランナーに何が…21人死亡の大会、選手語る

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北京=高田正幸
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 中国甘粛省景勝地を100キロ走破するクロスカントリー大会で、経験豊富なはずのランナー21人が命を落とした。急変した天気に体温を奪われたとみられるが、一体何が起きたのか。

 中国メディアによると、同省白銀市などが主催した22日の大会は、「黄河石林」という奇岩が集まる景勝地を舞台に2018年から4年連続で開催されていた。一般向けの健康マラソンと合わせ、今年は1万人近くが参加したという。

 100キロのクロスカントリー種目は標高約2千メートル前後の未舗装の尾根や岩場、舗装路などを走る上級者向けのコースで、主催者側は参加者に過去1年以内に50キロ以上のレースを完走した証明書の提出を求めた。ほかのクロスカントリー大会のコースに比べアップダウンが少なく難易度は低めとの評価もあったが、犠牲者のなかには国内のトップランナーも含まれ、172人の参加者のうち1割を超える人が命を落とした。

 複数の中国メディアによると、22日午前9時にスタートした選手たちが約20~31キロ地点に差し掛かった昼前後に天候が急変。ひょうやみぞれが降り、SNSなどを通じて体温の低下など不調を訴える選手が続出した。主催者がレースを中止した時には、連絡が途絶えた選手が大勢いたという。

 メディアが伝える参加選手の証言から、当時の過酷な状況が浮かび上がる。

 ある選手は「気温は3~4度しかなかったはずだが、多くの選手は半ズボンだった。強風で倒された選手もいた」と語った。自身も意識が薄れ、もうろうとしながら自力で下山したが、途中で何人もの選手が倒れているのを見たという。

 別の選手は、晴れていた空がレース前に曇り始め、スタート地点には強い風が吹いていたと話し、「ウォームアップをしてレースに臨んだが、2キロ走っても体が温まらなかった」。降り始めた雨でぬれた体が強風で冷やされ、「指の感覚がなくなった」という。

 中国では近年、マラソンやジ…

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