東北新社、総務省接待の実態は きょう調査報告書発表

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 総務省幹部らを繰り返し接待していた放送関連会社「東北新社」が24日、特別調査委員会(委員長・井上真一郎弁護士)の調査報告書を発表する。一連の接待の詳細などが明らかになる見通しだ。放送行政に与えた影響などについての言及ぶりも注目される。

 東北新社による総務省幹部らへの接待は、2月初旬の週刊文春の報道をきっかけに発覚した。東北新社で働く菅義偉首相の長男が一部の接待に参加していたことでも注目された。

 総務省が2月下旬に公表した調査結果では、幹部ら13人に対し計39回の接待が判明。このうち現職の幹部ら11人には、減給などの処分が出た。この際、幹部らが接待された理由は「相手を利害関係者とは思わなかったため」とし、違法な接待は他にはないと結論づけていた。

 国家公務員倫理法にもとづく倫理規程では、利害関係者が飲食費を負担する接待を禁じているほか、1人1万円超の利害関係者との会食は割り勘であっても事前に届け出る必要がある。計39回の接待には1人1万円超の会食も多数あったが、事前に届け出ていた例はなかった。

 今回報告書をまとめる特別調査委は、一連の接待問題を受け、東北新社が2月12日に設置したものだ。2月26日には、同社の二宮清隆社長が引責辞任。接待した執行役員らは役職の解任・辞任、菅首相の長男も懲戒処分を受けた。今後は中島信也社長率いる新体制で再発防止に取り組むとしていた。

 東北新社をめぐっては3月、同社のBS4K放送で、過去に外資規制違反の状態があったことも発覚した。東北新社の説明では、2017年8月4日に外資規制違反に気づいた後、事業を子会社に承継することで違法状態を解消しようと、9月1日に子会社を設立。10月14日に総務省の認可を受けて事業承継を済ませた。

 3月の国会審議では、東北新社は外資規制違反を17年8月9日ごろに総務省側に伝えていた、と説明。総務省は当時の担当幹部らが「報告された記憶はない」として否定していた。

 放送法では、衛星放送事業者の外資比率が議決権ベースで2割以上になると放送はできず、総務相が認定を取り消さなければならないとしている。総務省は17年当時に東北新社の認定を取り消しておらず、規制違反を初めて知ったのは今年3月の国会質問だとしていた。

 総務省は外部弁護士らによる「情報通信行政検証委員会」で、一連の接待が行政運営に与えた影響を調べており、今回の東北新社側の調査委の報告書の中身は、総務省側の調査にも影響を与えることになる。