武漢の研究所で新型コロナ確認前に「体調不良」 米紙

新型コロナウイルス

荒ちひろ、北京=高田正幸
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 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は23日、米情報機関の未公開の報告書の内容として、中国の武漢ウイルス研究所の研究者3人が新型コロナウイルスが確認される前に「病院での治療が必要になるほど体調を崩していた」と報じた。詳細は不明だが、同紙はトランプ前政権が唱えたウイルスの「流出疑惑」と関連づけ、「さらに調査を求める声が高まる可能性がある」とする。

 同紙によると、報告書では同研究所の研究者らが2019年11月に体調を崩していたとされている。中国国内で後に新型コロナによる症状と判明する「原因不明の肺炎」が確認されたのは同年12月で、中国当局は患者への聞き取りから確認できている最初の発症時期を12月8日としている。

 武漢ウイルス研究所をめぐっては、米国で感染拡大が深刻化した20年4月ごろから、トランプ前大統領らが研究所からの流出の証拠を「見た」などとの主張を始めたが、根拠は示されなかった。中国政府は一貫して流出を否定している。

 武漢で現地調査した世界保健機関(WHO)の専門家チームは今年3月、研究所内に短期間で新型コロナに変異したと考えられるウイルスの存在が確認できなかったことなどから、「研究所から流出した可能性は極めて低い」との見解を示している。

 同紙は、今回報じた報告書の内容について、米当局関係者が「さらなる調査や裏付けが必要」と述べたとも伝えている。

 中国外務省の趙立堅副報道局長は24日の定例会見で、「報道は事実とまったく異なる内容だ」と反論した。(荒ちひろ、北京=高田正幸)

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