性虐待や格差への対策は? スポーツとジェンダー

有料会員記事

聞き手・野村周平 聞き手・潮智史
[PR]

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは、大会組織委員会の森喜朗・前会長の女性蔑視発言で、理念とする「多様性と調和」の根元が揺らいだ。朝日新聞は15日にオンラインフォーラム「Think Gender 東京五輪にできること」を開き、橋本聖子会長らを招いて、大会やスポーツ界のジェンダーに関する問題点と、その解決の道筋を探った。

 大会組織委員会の橋本聖子会長に、大会を通じてジェンダー平等を推進する取り組みや将来像を、記者が聞いた。また、大会開催への思いや見通しも尋ねた。

 ――緊急事態宣言の延長など五輪開催に厳しい状況が続く。準備への影響は。

 この状況で本当に大会をできるのか、延期したり、中止したりした方がいいのでは、という声は真摯(しんし)に受け止めていきたい。「コロナ対策をしっかり講じているのか」というのが皆さんの心配だと思う。今後改訂する選手や関係者の行動規範などを、丁寧に説明していきたい。

 ――ジェンダー平等への取り組みを柱に掲げた。

 ジェンダー問題が会長交代劇につながった。だから就任2週間で女性理事の比率を政府目標を超える42%にした。「単に数を増やしただけ」という声もあったので、中身を見える化してレガシーを作り上げていく。この東京大会を振り返った時、「あそこが転換点だった」となるように改革していきたい。

 ――選手時代は、ジェンダー平等とは言いがたい環境の中で戦ってきた。

 選手をする中で女性特有のトラブルはあった。例えば、私は生理の問題を(男性指導者らに)言えなかった。無月経が長く続いたり、体脂肪の低さの問題があったり。減量しなければいけない選手は食べるものが限られて、鉄欠乏になったり、貧血になったり。それでもなかなか悩みを訴えることができない。生理が来ない、無月経になるということが、頑張っている証拠だと言われる時もあった。

 だから、女性のトレーナーやコーチ、身近に相談できるメンタルトレーナーを育成しなければいけない。女性の体を考えてプランを立てる。長い人生の中で競技生活は本当に短い。それによって、セカンドキャリアやその後の人生に支障を来しては、スポーツのイメージが悪くなってしまう。

 ――ジェンダー平等を具現化するためには。

 組織委は時限的な組織だが…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

Think Gender

Think Gender

男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]