「映画だって生業」 休業要請から1カ月、止まった業界

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富岡万葉
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 3度目の緊急事態宣言が出てから1カ月が経った。関西では唯一、大阪府で映画館への休業要請が続いている。業界への打撃は深刻だ。

 大阪府は先月25日から、1千平方メートル超の映画館を休業要請の対象としている。該当するシネコンのほか、同じく休業を求められている大型施設に入るミニシアターも休業したまま。小規模の映画館には時短営業が求められている。だが飲食店とは違い、応じても協力金は支給されない。

 夜間の営業を控えている第七芸術劇場大阪市)の小坂誠支配人は、今回の宣言で補償が考慮されなかったことに失望を隠さない。経営状況の悪化から営業を続けざるを得ないミニシアターも多く、「補償とセットであれば、時短や休業に応じられる劇場はもっとあったのでは」と話した。

 大阪興行協会によると、懸念されている映画館でのクラスターの発生事例はないという。

 大阪は映画の一大市場だ。一般社団法人日本映画製作者連盟の昨年末の統計では、スクリーン数は首都圏や愛知に次いで全国で5番目に多い217で、うちシネコンは198。関西で次に多いのは兵庫の121、同じく映画館に休業要請の出ている東京は410だった。ある大手配給会社の担当者は、東京と大阪の映画館がほぼ稼働していない現状に「どうしたって興行は振るわない。業界の対応も後手にとどまっている」と頭を抱えた。

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